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第1843号 ほろほろ通信『自分を変えたボランティア』志賀内泰弘

星城高校三年の平岩空(たか)さんは、知人から障害者の作業所がボランティアを募集していることを耳にした。母親が介護福祉士の仕事をしていること、大学生の姉がボランティアの募金活動をしている影響もあり、日ごろから誰かの役に立ちたいと思っていたので、すぐに応募することにした。

夏休みに三日間作業所へ通うことになった。そこではクッキー作りをしており、作業をする一人にヘルプで付いた。卵を割るのを手伝ったり、出来上がったクッキーの数を数えたりした。今まで一度も障害がある人たちと接したことがなく、戸惑ってしまった。しかし、みんな向こうから話し掛けてくれたのですぐに打ち解けることができた。

その中の一人で、会話が苦手で黙々と作業をしている人がいた。「今、何時?」というのが口癖だった。たぶん、休憩時間が気になるのだろう。二日目までは作業所の職員に尋ねていたのが、三日目になり初めて平岩さんに「今、何時?」と聞いてくれた。自分のことを信じてくれたのだと思いうれしくなった。

「高校生活をボーとして過ごしてきたので自分を変えたいと思っていました。一生懸命に頑張ってる人たちを見て、自分は何も努力せずに甘えた生活を送ってきたことに気付きました。役に立ったかどうか分かりません。でも大学に入ってからも何かボランティアを続けようと思いました。その前の冬休みにも同じ作業所へ手伝いに行くつもりです」と平岩さん。

さらに「障害者への偏見のないバリアフリーの社会になることを祈りたい」とも。

<中日新聞掲載2009年9月27日>