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第1819号 ほろほろ通信『天国のおじいさんへ』志賀内泰弘

名古屋市緑区の太田秀子さん(38)一家には、家族同様に慕っているおじいさんがいた。Tさん102歳。以前、太田さんのご主人が勤めていたデイサービスセンターの利用者だった。子どもが産まれた時には、自分のことのように喜んでくださった。

やがて、家族でTさんを訪ねるようになった。小学6年の娘さんには「お母さんの手伝いをしましょう」、小学2年の息子さんには「男は我慢することを学びましょう」など、いろいろなことを教えてもらった。ヘビースモーカーのご主人には「たばこは百害あって一利なし」との苦言も。

つい先日、出先で悲報を耳にした。大声で泣いてしまった。子どもたちにも知らせなくてはならない。つらい思いで家に電話。「Tさん、天国へ行っちゃった…」と言うと、息子さんの泣きだす声が聞こえた。

帰宅すると、子どもたちはTさんへの手紙を書いていた。
「最近なかなか手紙が書けなくてすみませんでした。無事に天国に着いたころですか。私は今年から中学生になるので、勉強も家の手伝いももっともっと頑張ります。これから天国で見守っていてください。有美より」
「さいごにあえずに行ってしまいましたね。ぼくは3年生になりました、と伝えたかったです。天国の生活はどうですか。りっぱな人になります。こうすけより」

秀子さんは「ママいつまでも泣いていたら、心配して天国へ行けないよ。頑張らなくちゃ」と励まされてしまった。「Tおじいさんに二人の手紙が届けばいいなあ」と願い「ほろほろ通信」に投稿して下さったという。

<中日新聞掲載 2009年4月19日>