たくさんのいい話をたくさんの人に読んでもらいたい・届けたい・広げたい【運営】プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動

無料メールマガジン
いい話を読む
いい話を投稿する
みなさんの感想
いい話グッズ購入

いい話を読む

第1693号 ちょっといい話『運が良くなる方法を追い求めて』志賀内泰弘

人生、上手くいかないことがあると、人の事が羨ましくなります。それが過ぎて「妬ましく」思うことも。こんなに頑張っているのに、どうして上手くいかないのだろう。あいつは、スイスイと世間を渡っている。きっと、あいつは運がいいんだ。俺は、運が悪いだけなんだ。

そう自分を納得させます。

そのうち、どうしたら運が良くなるのか研究するようになります。いや「研究」というほど大袈裟なものではありません。
「運が良くなる方法」とか「奇跡を起こす○○」とかそういう類の本を読み漁るのです。

そこには、たいてい同じようなことが書かれてあります。
例えば・・・。
掃除、片付けをする。すべてのことに感謝する。神社・仏閣にお参りする。ご先祖様を敬う。素直になる。早寝早起きする。靴を揃える。・・・うんぬん。

はい、志賀内もいろいろと実践してきた一人です。それだけでは懲りず、「奇跡」という言葉がタイトルに付く本まで、複数出してしまいました。

しかし!
還暦も近くなると、一つの「真理」が見えてきます。たしかに、世の中、運の良い人と、そうでない人がいる。たしかに、運の良いと思われる人たちは、上記に掲げたようなことを実践している。
しかし!
どうも、上手くいかない人というのは、ただ、自分の努力不足を棚に上げて、「運が良い」とか「運が悪い」とか、別の次元の問題にすり替えてしまっている気がする。

さらに、ほとんど努力もせずに、楽して「運が良くなる」方法ばかりを追い求めているのではないか。

はい!
その通り。志賀内もその一人でした。

さて、見城徹という男がいます。
元・角川書店の敏腕編集者で、角川春樹さんの右腕と言われた人物です。「犬神家の一族」「人間の証明」「セーラー服と機関銃」「時をかける少女」などの角川映画のヒット作を連発させるのに、角川春樹さんの陰で走り回りました。角川書店を辞め、幻冬舎を設立してからは、五木寛之さんの「大河の一滴」、石原慎太郎さんの「弟」、郷ひろみさんの「ダディ」、劇団ひとりさんの「陰日向に咲く」村上龍さんの「13歳のハローワーク」など23年間で22冊ものミリオンセラーを生み出しました。

その見城さんは、こんなことを言っています。
「結果が出ない努力に意味はない」
なんとも乱暴な。しかし、その言葉には熱のこもった理由があるのでした。

「努力することに意味があるなどと言うのは単なる人生論であって、仕事に関して言えば『成功』という結果が出ない努力に意味はない。いや、そう考えるしかないのである。僕の口癖は『これほどの努力を、人は運と言う』だ。幻冬舎からベストセラーが出たり、新しい事業が成功すると、『運がいいですね』と言う人がいる。そんな時、僕は『おかさまで運がいいんですよ』と返しながら心の中で舌打ちする。『俺はあんたの100倍血を流し、努力しているのだ』と独りごちる。」

さらに、「圧倒的努力とは何か。人が寝ている時に寝ないで働く。人が休んでいる時に休まず動く。どこから手をつけたらいいのか解らない膨大なものに、手をつけてやり切る」とも。

見城さんは、猛烈なビジネスマンです。仕事に人生を賭けたいから、家族は持たなかったと明言するほどです。今、「働き方」を見直すことが世の中の主流になりました。見城さんの生き方は、ひょっとすると過去の遺物かもしれません。志賀内も、とても真似できないし、そういう人生を選択しませんでした。

でも、そんな中にも、間違いない「真理」があります。見城さんの口癖という「これほどの努力を、人は運と言う」です。人は、「運が良い」というと、何もしなくても、または楽ちんな生活のままで、神様がプレゼントをしてくれるようなことをイメージしがちです。

それは、違うのですね。努力している人に、神様は微笑む。人よりも努力する。自分の精一杯、限界に挑戦する。「ここまででいい」ではなく「ここから何ができるか」と、常に次を追い求める者に「運」が授かるのです。

そう言えば自分も・・・と思い当たるのは、「運が良い」と思う出来事が起きたのは、「頑張った」時でした。イチローの言葉を思い出しました。「結局、コツコツでしか頂上へは行けない」

(参考図書)見城徹著「たった一人の熱狂」幻冬舎文庫