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第1615号 ちょっといい話『「非」まじめのススメ』志賀内泰弘

友人と車で京都へ旅した帰り道のことです。
あまり自己主張しない彼が、
「ぜひ、行きたいところがあるんだ」
と言います。
「いいよ、どこ」と聞くと、
「西堀榮三郎記念探検の殿堂だ」
と。「それは誰?」と尋ねると、
「なんだ知らないのか? 第一次南極探検隊の越冬隊長だよ」
と言われ、「ああ」と思い出しました。
「ひょっとして、ちょっと前にタロー、ジローの
テレビドラマ『南極大陸』に出て来た人のモデルじゃないか」

「その通り」
たしか、ドラマでは香川照之が演じていました。
毎回泣けて泣けて仕方がない感動物語だったので、
「行こう!」と答、ナビで目的地をセットして立ち寄りました。
そこは、滋賀県東近江市の広い平野の農業地帯の真ん中にありました。

中に入ると、西堀氏の遺品と共に、
数多くのパネル展示があり、その功績の数々に驚かされました。
例えば・・・。
旧制第三高等学校時代に、日本滞在中のアインシュタインに
三日間通訳として同行し、京都観光を案内しました。
登山家として知られ、「雪山賛歌」の作詞者として知られる。
「雪よ岩よわれらが宿り 俺たちゃ街には 住めないかに・・」
という歌です。
京都府立一中、三高、京大を通じて山岳部で活躍し、
1948年には京大ヤルン・カン遠征隊長、1955年には、
日本山岳会のチョモランマ登山隊総隊長として登頂を成功に導きました。

西堀語録のような「言葉」がたくさんあり、どれもからも力をもらいました。
「チャンスを逃すな。
まず決断せよ。
石橋を叩くのはそれからだ」

「人にとって最も恐ろしいのは、惰性で日を送ることである。
向上心があれば、飽きることがない。
仕事・生活の中に、向上の道を遺さねばならない。
向上を求めなければならない」

「とにかくやってみなはれ。
やる前から諦める奴は、
一番、つまらん人間だ」

どれも、前向きで、ポジティブです。
ところが、一つ、「おやっ?」という言葉に目が留まりました。

タイトルは、「非まじめのススメ」です。
「不まじめ」はよく耳にしますが、「非まじめ」とは?

「不まじめ」とは、最初からなんでも投げ出すこと。
逃げる。無責任。
ということ。
「まじめ」とは、あいまいなことを嫌う。
いい加減にはできない。先輩(親や先生)の言いなりになること。
これだと、うつ病になってしまうそうです。

それを踏まえて、「非まじめ」とは、物事に行き詰ったら、
別の方法でチャレンジする。
自分の顔で考える。失敗から学ぶ。

「不まじめ」でも、「まじめ」でもいけない。
「非まじめ」であれ!というのです。

これ読んで、思い当たることがありました。
私も、以前は「まじめ」でした。
上司や先生に心の中では反発はしても、逆らうことはできませんでした。
そのあげく待っていたのは、ストレスによる病気でした。
今だから、わかります。
もっと、いい加減だったら・・・。
もっと、ファジーだったら・・・。

西堀さんのいう「非まじめ」とは、
「自分を大切にしなさい」
「自信を持ちなさい」
「もっと体験しなさい」
「答をすぐに求めるな」
「へこたれるな、何度でもやりなおせばいい」
ということだと解釈しました。

西堀さんは、南極探検隊で南極憲法なるものを作りました。
それは、
「自由を味わうこと」
自由と言うのは、人の自由を尊重すること。
人の自由を尊重できないものに自分の自由は与えられん。
だから、昭和基地ではいっさい、酒を人についでは相ならん。
人に酒をつぐ、ということは、人の自由を妨げることで、
飲みたくない酒を「まあ飲め」といわれるほど、困ることはない。
自分で手酌をして飲むなら、なんぼでも飲んでもよろしい」

この話の中にも、「非まじめ」と精神と相通じるものを
色濃く含まれていると感じました。「非まじめ」。
それを口にするのは簡単そうですが、
実践するには、よほど強い精神力が必要のようです。