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第1538号 ちょっといい話 『「なぜ、ギブアンドギブをすると幸せになれるのか?」(その1)』志賀内泰弘

「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動の理念は、「ギブアンドギブ」です。
与えて、与えて、それでも与えて、見返りを期待しない心を養うこと。
これこそが、仕事も家庭も恋もお金も人生そのものも、すべてのことが上手くゆく秘訣です。
「なぜ、ギブアンドギブをすると幸せになれるのか?」をシリーズでお届けしていきます。
 
    *    *    *    *    *
 
ジャンボパイロットの坂井優基さんが、こんなことを言っています。
飛行機の操縦をする前には、毎回、さまざまな観点から作戦を練るのだそうです。
航路上の天候を調べて、燃料はどのくらい積んでいったらいいか、
高度はどのくらいがいいか。台風が近づいているときには、その進路や発達の具合も検討する。

 
フライトの前には、頭の中の操縦席を仮定して、イメージフライトをします。
そのほか、日頃から、航空のほか、鉄道、医療関係の本もたくさん読まれるそうです。
インターネットで「航空」「航空事故」「鉄道事故」「医療事故」など
というキーワードの入ったニュースが送られてくるようにしています。
知り合いのボーイング社のテストパイロットや、
外国の他社の航空会社のパイロットに質問したり、
最新のニュースを聞いたりもします。
 
現代の飛行機は、たいていのことでは壊れない。
だからこそ、他で起きた事故の事例を元に、
日頃から対処法を研究することが大切だと言います。
しかし、それほどの準備をしていても空の上の安全に絶対ということはないとも。
では、どうしたらいいのか。
そこから次は、「努力のさらに先にあるものとしての運」が重要なのだそうです。
本当は、「運」などという不確定な要素は限りなく排除しなければなりません。
でも、想定外のことは起きます。そのために、「運」がどうしたら良くなるのか、
キャプテン坂井は長きにわたって研究して来られました。
 
中国の古典「春秋佐氏伝」にこんな言葉があります。
「禍福無門、唯人所召」              
「幸せも不幸も門から訪ねて入って来るわけではない。みんな当人が自分で招くのだ」という意味です。
運がいいとか悪いとか人は言うけれど、それは結局、自分自身が起こしているわけですね。
 
仏教で言うところの「因果」とは、物事には必ず「原因」と「結果」がある
という原理を解いています。その「因」とは、植物の種のようなもの。
悪い種を蒔くと、芽が出ない。また、せっかく花が咲いて実をつけても不味くて食べられない。
悪い結果が返ってくる。良い「結果」を得ようとしたら、良い種を蒔く必要があります。
 
では、どんな種を蒔いたらよいのでしょうか。キャプテン坂井は、こんなことを言っています。
世の中で人こそが良い情報や仕事をもたらしてくれる。人の縁が一番大きな存在である。
もし、他人に好かれるような行動をすると、さまざまな人が手伝ってくれて運が良くなる。
ということは、自分を応援してくれる人を増やすことだ。
 
では、どうしたら人に好かれることができるのか。
一番簡単なのは、困った人を助けること。相手が困っていれば困っているほど、
また、自分から遠い人であればあるほどその人から感謝される。
自分がやった行いは、グルッと回って、まるで関係ない方向から返ってくると言います。
 
キャプテン坂井にも、こんなエピソードがあるそうです。
 
ある時、「国境なき医師団」にほんのわずかばかりの寄付をした、
その直後のことだそうです。その日、フライトで成田に向かっていました。
途中、成田空港の近くに積乱雲が発生し飛行場に近づいてきました。
積乱雲の中に飛行機が入るとたいへん揺れます。
中には、飛行機が壊れてしまうほどの強力なものもあります。
飛行上の真上や着陸経路の上に来ると、すさまじい下降気流を作ったり、
雹を降らせることもあります。それにより飛行時用が閉鎖することさえも。
予定を変更して、羽田か中部空港への着陸も検討しながら成田へ向かっていました。
もう少しで成田というときのこと。
空港から連絡が来て、「突然、積乱雲が消えた!」というのです。
普通、積乱雲は、そんなふうに突然無くなったりはしません。
後で気象の専門家に聞いても首を傾げるばかり。
それこそ奇跡です。これこそが、「因果」の結果、良い事をしたことで、
良い事が起きた例だと言います。
 
きっと「そんなの偶然だ」と言う人もいるでしょう。しかし、私はそうは思いません。
パイロットという職業は、あらゆる科学によって支えられた飛行機を操縦する仕事です。
飛行機はコンピューターも含むあらゆる最先端科学のテクノロジーの結晶と言っても過言ではないでしょう。
その科学をもってしてでも、乗り越えられないことが起きます。
人的なミスはもちろん、天候などの自然現象によるトラブルです。
そのトラブルに遭ったとき、「運」が大きく左右する。
テクノロジーの世界に生きる人の言葉だからこそ、真実味があるのです。
 
世の中の、いわゆる成功者、著名人は、この「因果」について理解しています。
だから、困った人たちに、いつも手を差し伸べています。
ニューヨークの9.11事件の時、ピアニストのフジコ・ヘミングさんは
一年分のCDの印税を被害者に寄付しました。
新潟中越地震の時、「冬のソナタ」の俳優、ペ・ヨンジュンさんと
チェ・ジウさんは救援金を送ってくれました。
東日本大震災の時には、数え切れないほどの世界中のアーティストや
アスリートなど著名人が寄付をしてくれました。
良い事をすること、与えることは、「運」を良くすることに繋がる。
これは、万人に不変の摂理です。