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第844号 ちょっといい話『ポジティブを続ける』志賀内泰弘

誰もが「ポジティブに生きたい」と願っています。 でも、私たちをトラブルや悩みが次々と襲います。 ついついネガティブになってしまう。

もう一つ。 「継続は力なり」と言います。どんなことでも、「続ける」ことが力になる。 でも、私たちは、ついついサボってしまう。 もし、ポジティブな心を継続できたなら、きっと幸せになれることでしょう。

さて、「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動の月刊紙「プチ紳士からの手紙」に 連載中の木下晴弘さんの新刊が出ました。 「学校では教わらなかった人生の特別授業」(フォレスト出版) です。

木下さんといえば、人気カリスマ塾講師を経て、現在は年間百数十回にも 及ぶ講演活動で全国を駆け巡っておられることで有名です。 その木下さんにも、「ええ!こんな時代があったのか」とびっくりするエピソードが書かれていました。 ご本人の了解をいただき、ここに抜粋して紹介させていただきます。

   *   *   *   *

『あなたはすでにツイている』

どんなに課題を抱えていても、あなたはすでにツイています。 私が塾講師を辞めて自分で会社を興したときのことです。

起業して1年目に私のセミナーを受けてくれた方はたったの5名でした。 ダイレクトメールを送ったり、あらゆる手段を使って広報したつもりでしたが、 現実は厳しく反応はなしのつぶてです。

当時の私は、朝から晩まで1人でずっと注文の電話を待っていました。 「今日は鳴るかな」と思って事務所に行き、 「もうすぐ鳴るかな」と思っているうちに夜になります。 たまに鳴った電話は間違い電話。そんな日々の繰り返しでした。

私は営業が得意ではないので、飛び込みで売り込んでいくこともできません。 ひたすら注文を待つという日々を過ごしました。

お昼どきになると「ちょっと、お弁当でも買ってきたいな」と思います。 しかし、「買いに行っている5分や10分の間に電話が掛かってくるかもしれない」と思うと、 昼ご飯も買いに行けませんでした。

だから、毎朝コンビニで朝と昼と夜の分の食料を買って、朝の9時から夜の9時くらいまで 鳴らない電話と過ごしました。狭い事務所です。日が暮れてきて外が暗くなってくると不安になります。 孤独にもなります。

郵便物も何も届きません。たまに届くのは請求書でした。 しかし、その請求書でさえも「こんな私に何か送ってきてくれている」とうれしくなるほどでした。 それまでの私は、塾の人気講師として収入にも恵まれ、守られた立場でした。 それがすべてゼロになって、お客さんは1人もいません。 私はそのとき思いました。

「ああ、このままだと路頭に迷うな」

家族は私を信じてついてきてくれています。すべてを私が裏切ることになるのです。 「自分は、何てことをしているんだろう」と心の底から思いました。 毎日「どうしよう、どうしよう」と考えていました。いわゆる、お先真っ暗な状態です。

そんなとき、ベンチャー企業の経営者の集まりで、たまたまある会社の社長さんと 知り合いになりました。そしてあるとき、「木下、飲みに行こうか」と誘われました。

「君のやっていることは間違ったことなのか、正しいことなのか、どっちなんだ?」 「僕は正しいことだと思います」 「では、それは誰かの役に立つことなのか?」 「はい、必ず役に立つと思います」 「正しいことをやっていて、それが人の役に立つことなら、君がここでくじけてどうするんだ?  正しく人に役立つことっていうのは、最後までやり遂げないとダメだ」

私は、ハッと目が覚めた思いでした。

「お金がなくなって、家族を路頭に迷わせるようなことをしたらたしかにいかん。  そして、今はそんなギリギリの状態かもしれない。しんどいのはよくわかる。  でも、あと1日がんばってやってみろ。明日になったら、もう1日だけやってみようと思え」

彼からそんな言葉をもらいました。実は退塾したいと泣き言を言ってきた塾生に、 かつて私が投げかけていた言葉でした。 幸い、少しだけ蓄えもありましたし、今日食べる米がないわけではありません。 そう考えたとき、フッと気持ちが楽になったのです。その社長さんは言葉を続けました。

「今日食べる飯はあるのか?」 「あります」 「だったら幸せじゃないか。今日の朝は何を食べてきた?」 「みそ汁とご飯を食べてきました」 「ラッキーだな、君はすごくついているよ」 「えっ、何でですか?」 「だって、君は米をつくってないじゃないか。つくってないのに  それが食べられるなんて、最高の幸せだと思わないか?」

私はポジティブっていうのはこういうことなのかと思いました。 そして、どんなことでもプラスに考えることができると思えるようになったのも、 この言葉が1つのきっかけでした。

その方は、ずっとそういうふうにポジティブな思考を続けることで道を切り開いていったのでしょう。 だったら、自分も同じようにポジティブにやり続けてみよう。そう決心したのです。

そして、同じ状況でも視点をグルッと変えることで 「そうか、自分はそんなに幸せだったんだ」と思えるようになったのです。

また、ある人にこんなことを言われたこともあります。

「木下さん、人間っていうのは環境によって見えるものが全然違うんですね」 「そんなものかな?」と私が言うと、彼はこう続けました。

「だって、木下さんがよく言っていたじゃないですか。合格発表を見に行くときの景色と、  見てきたあとの帰り道の風景は違うって」

そうです。合格したあとは目に映るものすべてが美しくバラ色に見えます。 駅のベンチにまで「ありがとう」と言いたくなります。前を横切った野良猫にさえ 「こんにちは」と言いたくなります。

しかし、発表を見に行くときの不安な足取りでは、景色なんか見えません。 景色を見て歩くなんて気持ちには到底なりません。 それくらい、人間というのは置かれた環境によって心持ちが変わるものです。 そして、どん底だった私もその会話によって、状況は変わらなくとも心の中を ガラッと変えることができたのです。

その後は、「もうちょっとだけでいいから、がんばれ!」とまわりの方に 励まされながらやっていくうちに、2年目くらいから徐々に受講者が増えていきました。 そして、3年目でようやく1000名を超える方に受講していただけるようになりました。 最初の年が5名ですから、飛躍的な伸びです。

この経験から、私はポジティブな思考を続けることができています。 ポジティブなメッセージを投げかけ続けることで、自分自身はもちろん、 まわりの人もいい方向に持っていくことができています。

ただ、ポジティブはネガティブによって支えられているという事実もあります。 これは次の項と最後の6時間目でお伝えすることにしましょう。

できることなら、あなた自身にポジティブトークを投げかけてあげてください。 そうすれば、同じ状況でも見え方が変わり、もう1日がんばってみようと思えるはずです。

   *   *   *   *

いかがでしたでしょうか。なんだか元気が出てきますよね。 この本は、学校の授業のように1時間目から6時間目という目次になっています。 そして、人生の壁を乗り越える方法が、理路整然とつづられています。

続きの授業は、ぜひ、 「学校では教わらなかった人生の特別授業」(フォレスト出版) で受講されてはいかがでしょうか。 人生が音を立てて変わる1冊です。