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第1483号 ちょっといい話『スーパーのレジで、私も・・・』志賀内泰弘

岐阜県に本店を置く十六銀行さんとご縁があり、
サービス向上のための研修で講演をさせていただきました。
そこで、事前に各店舗から集まるCS担当行員さんに宿題を出しました。
 
「自分の仕事上の体験でお客様に喜んでいただけた話、
あるいは、普段の生活の中でもいい。
『ああ!いいサービスだなあ』と思ったエピソードを教えて下さい」
 

行員の皆さんから心に響く素晴らしい「いい話」が集まり、
研修の中で発表しました。せっかくなので、この試みを継続させたいと考え、
行員の皆さんにはたいへん負担になるでしょうが、
毎月、毎月「いい話」の宿題を続けることをお願いしました。
その中に、ついつい見過ごしがちな、こんなお話がありました。
 
    *    *    *    *
 
【K支店(愛知県)のTAさんのレポートから】
 
近くのスーパーに出掛けた時のことです。
レジで会計をしようと、カゴを台に載せたその時でした。
レジのおばさんが、
「このネギ少し汚れてるわね、キレイなものに替えて来てあげるわ」
と言ったかと思うと、パッと青果売り場に走り出したのです。
 
すぐに新しいネギを手にして、笑顔で戻って来られました。
そのままでも済むことなのに、気持ちよく買い物ができて嬉しくなりました。
銀行でも、このように心遣いができるようになりたいと思います。
 
    *    *    *    *
 
 
後日、TAさんと話す機会がありました。
すると、
「このレジの出来事を職場でランチの時に話したら、
 何人もの人が『私も同じ経験をしたわ』『私も』『私も!』と、
 話が盛り上がったのです。できそうで、できないことだと思います。
 でも、それを、けっこう実践しているレジの人が多いことに驚きました」
と言われました。
 
その通りだと思いました。新しいネギに替えるだけのことです。
でも、それは簡単なようでいて難しい。
なぜなら、たいていの場合、レジにはお客様が並んでいるからです。
もし、次が自分の順番というタイミングでレジの人がどこかへ消えてしまったら、
「どうしたんだろう」
と戸惑ってしまうでしょう。それどころか、
「他の列に並べばよかった」
と腹立ちつつ、後悔するかもしれません。
時に、クレームに繋がる可能性も・・・。
 
この気遣いが、果たして、本当にお客様のためになるのだろうか。
そういう疑問も湧いてきます。
 
でも、でも、実は、志賀内自身も、似たような経験をしたことがあるのです。
ある日、スーパーで肉まんを買ったつもりだったのですが、
レジの所で、カゴに入っているのが、あんまんだと気付きました。
つい、
「あっ!」
と声を上げてしまったのですが、レジのおばさんに、
「どうかされましたか?」
と聞かれました。
「肉まんと間違えちゃって・・・でも、いいです」
と言うと、
「ちょっと待っててね」
と言ったかと思うと、ダッシュで交換して来てくれたのです。
いやあ、嬉しかったこと!
 
その時、私の後ろには一人、お婆さんが並んでいました。
普通なら、「なんだよ」と文句の一つも言いたくなるところです。
でも、お婆さんは、ずっとニコニコして待っていてくれました。
私は、お婆さんに「ごめんね」と言いました。
 
その時、思いました。
「ああ、お互い様なんだな」
と。
いつ、自分が人から親切を受けるかもしれない。
その親切によって、少しだけ、第三者に迷惑をかけてしまうかもしれない。
自分が、その第三者だった時、
「お互い様だから」
とか、
「今度は、自分が親切をしたり、親切を受ける立場になるかもしれないから」
と、スッ~と許せる心の余裕があるかどうか。
 
「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動の代表をしているくせに、
せっかちな私はまだ、「はい!」と即答できるほど、人間ができていません。
 
私の後ろで、ニコニコ笑っていてくれたお婆ちゃんのように、
心豊かな人生を歩みたいと思いました。