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月刊誌プチ紳士からの手紙






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第1193号 ちょっといい話『〈言の葉大賞入選作から〉(その1)「言葉の力」を感じるとき』志賀内泰弘

京都に柿本商事株式会社という会社があります。紙専門の商社です。 寺町通りで「紙司柿本」という小売店も経営しています。 偶然ですが、この店の大ファンで「かばんが重いよ~」と後悔するほど、 ハガキや便箋を買い込んだことがあります。

さて、柿本商事さんではCSRの一環として、 言の葉大賞というコンテストを開催しておられます。

「心温まる言葉、心にぐっと響く言葉、そのような伝えたい思いを、 紙にしたためご応募ください」と全国に呼び掛けられました。

「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動事務局が主催している 「たった一言で」コンテストと、大いに趣旨が重なります。

そこで、第五回言の葉大賞(第四回までの「恋文大賞」から呼称変更)の入選作品から、 いくつかをシリーズで紹介させていただきます。

* * * *

入選 文章(手紙・作文)部門 「天国の恩人」 宮城県角田市 齋藤 真由美

平成23年3月11日 この日を私は決して忘れない。

大津波で車ごと流され、半ば諦めかけ恐怖で呆然とした私を、 自らの命を省みず救ってくれた70代の男性。

私を安全な所まで車を押して避難させてくれると、 又すぐに次の人の救助に向かいました。

途中、次の大津波に襲われ、私が見ている前で 『俺は十分生きた。娘さん頑張って生きるんだぞぉー』 と力強く叫び力尽きて沈んでいった男性。

未曾有の大震災とはいえ、気がつくと、その方の名前どころか顔も覚えていません。 でも、最期に聞いた力強い声は今でもしっかりと脳裏に焼き尽いています。 まさに命の恩人。

『その方は自分の今後の人生を考えなかったのだろうか?』 『私を助けて何の得があったのだろうか?』 と随分悩みました。

全てを失いゼロからのスタートです。

いろんな方に励まされ『一人じゃないからね』 と支えられ手を差し伸べ勇気づけられ、 この時ほど『人間って温かいなぁ』と感じた事はありませんでした。

私の体験した話をすると皆さん目を潤せ、 『その方の分まで強く生きるんだよ』と肩を抱かれます。 私もこれからの人生、その方に助けられて得た命、 来世に行ってお会いしてお礼が言えるよう必死で生きます。 私もあとから行きますので、もう少し長めに待っていて下さい。

  3月11日  男性の命日であり         私の生まれ変わった日です。

* * * *

○入選作品集がお求めになれます   「「言葉の力」を感じるとき」 【編】一般社団法人 【発行】言の葉協会京都柿本書房 http://www.kotonoha.or.jp/pub/