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第1545号 ちょっといい話『私たちにできること』志賀内泰弘

この夏のことです。
いつも行く公園内のスターバックスのボードに目が留まりました。
コーヒーの豆かすを活用して作った堆肥で、
植物のプランターを作るというイベントです。
 
なにげなく店長さんとこの話をしていたら、思わぬことがわかりました。
スターバックスだけでなく、公園内にある他の2つの喫茶店から
廃棄されるコーヒーの豆かすも使って、共同で堆肥作りをしているというのです。

堆肥は、公園内を掃除して集めた枯葉と混ぜて作ります。

 

 
「この公園でいつもお世話になっているので、恩返しの意味も含めて」
とおっしゃいます。
目先の利益を追い駆けるので精いっぱいの世知辛い世の中です。
この3つの喫茶店は、ライバル同士のはず。
それが一緒になって、エコやリサイクルを考え
公園の利用者と一緒に植物を育てる活動をするなんで、
なんてステキなことでしょう。
 
最近、ほとんど家でも庭いじりなんてしたことはありませんが、
「参加させてください」と口にしていました。本当はちょっぴり、
(こんなイベントじゃ人が集まらないんじゃないかな。
 可哀想だから、参加してあげよう)
なんて気持ちもありました。
 
さて、その当日。
私の予想に反して、大勢の人が集まりました。
幼稚園に上がる前の子供たちから、
スタッフの人が耳元で話さないと聞こえないお婆ちゃんまで。
こんなにも、環境のことに興味がある人たちが多いのかと驚きました。
 
最初に、全員にコーヒーかジュースが振舞われました。
公園内の施設の裏側に回り、畳二畳ほどもある堆肥枠を見学。
配られた手袋をはめ、堆肥の中に手を突っ込みます。
「あっ!温かい」
子どもも大人も声を上げます。モゾモゾとさまざまな虫が
うごめいているのが見えましたが、誰一人「キャー!」と声を上げません。
 
そこで作った堆肥を鉢に入れ替え、用意していただいた苗木を丁寧植込みます。
それはお土産にお持ち帰り。
 
さてさて、最後にスタッフさんからこんなお願いがありました。
「みなさんの思いを、この短冊に書いてください。
 ここにある大きな鉢植えの木に願いを込めて結んでください」
 
その木には、
「私たちにできること」
という名前が付けられていました。
七夕の時期は終わっていましたが、
参加者のみなさんは、思い思いにペンを走らせます。
 
その中から、書き写したメッセージをいくつかご紹介させていただきます。
 
「物がどこへ行くのか考えて大切にする」
「食べ残しをしない」
「おいしくいただきます」
「節水に気をつかいます」
「なるべく車を使わずに歩く」
「何でも最後まで使い切る」
「おかずを作りすぎない」
「すべての物に感謝して大切にする」
 
白状して言います。
私にとって、どれも耳の痛い(目の痛い?)事柄ばかりでした。
 
幼いお子さんが、真剣に「物を大事にする」と書いているのを見て、ドキッとしました。
(昨日、使わなくなったからといって、何本もボールペンを捨てたよな)
(リサイクルに回せば、誰かのためになるかもしれない衣服を、たくさんゴミに出したっけ)
反省するとともに、やさしい気持ちになれた夏の日でした。