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第993号 ちょっといい話『講演に出掛けて、こちらが感動した話』志賀内泰弘

愛知県の瀬戸市立品野中学校さんで講演させていただきました。 普通、授業時間の範囲ということで、50分くらい(長くても70分)のことが多いのですが、 なんと110分も時間をいただいたので、思いっきり喋りまくりました。 結局、質問時間も含めると2時間を超えていました。

ついつい力が入ってしまったのには理由があります。

その日、開始の1時間前に学校に着きました。 講演場所の体育館で、ホワイトボードや立ち位置などを確認するためです。 すべてチェックを終えて校長室へ戻ろうとすると、何人かの生徒が体育館に入ってきました。 会場にイスを並べるためです。私の姿を見るなり、個々に、 「こんにちは!」 と言いました。私も、慌てて、 「こんにちは」 と返しました。その後、渡り廊下を通って校舎の建物へ入ろうとすると、 続々と生徒が向こうからやってきました。 これまた同じように、一人も欠かすことなく全員が、 「こんにちは」 と挨拶して私とすれ違います。私も負けじと、「こんにちは」を連呼しました。 廊下の角を曲がった時、目の前に女子生徒が現れました。彼女は、一旦、立ち止まり、 「こんにちは!」 と微笑んで挨拶してくれました。またまた、 「こんにちは」 と言いました。

ここで、私の感動はピークに達しました。今まで、数々の学校を訪問しました。 小学校から大学まで。たいていの学校で、「こんにちは」「いらっしゃいませ」と挨拶してくれます。 しかし、全員ではありません。品野中学は全員!なのです。 そして極め付けは、立ち止まっての挨拶です。わかっちゃいるけど、なかなかできません。

同じように、立ち止まっての挨拶に「おお!」と感動したのは、 鹿児島の池田学園を訪問した時のこと以来です。 企業を訪問して廊下を歩いていると、多くの場合、社員さんがすれ違う時に、 「いらっしゃいませ」 と言ってくれます。でも、全員ではありません。 ましてや、立ち止まって挨拶されたという覚えがありません。

校長先生に尋ねました。 「どうやって指導されたのですか?」 と。すると、校長先生が赴任される前から実践されているとのこと。 その始まりはわからないそうです。

日頃から「上級生の良いところを見習おう」と呼びかけたり、 上級生の良いところが伝わるような機会を何度も設けたりしているようです。 良い伝統として、もう、すっかり定着し、校風になっているのですね。

新刊「No.1 トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡」PHP研究所では、 当たり前のことばかり書きました。 その一つが、先日10月12日、当メルマガでもお伝えした 「一日1000回お辞儀をする警備員の話」は、「挨拶」の話です。 http://www.giveandgive.com/iihanashi_top/yakudachi/vol_0987.html 「お辞儀」なんて、普通のことです。

でも、当たり前のことを、当たり前でないくらいに、徹底してやり続ける。 誰でもできることですが、ほとんどの人はやろうとしない。 なぜなら、最初から「そんな当たり前のこと」と考えて放棄してしまうからです。

ついついサプライズなど、特別なサービスができないかと考えてしまう。 でも、それは、本来、基本ができている人が行えることなのです。 当たり前のことができない人が、お客様を感動させようとしても、それは付け焼刃に過ぎません。 だからその場では、お客様に喜んでいただけたとしても、長続きしないのです。

品野中学校へ招かれた理由は、キャリア教育の一環として、将来社会人になった時、 恥ずかしくない大人になれるように「働くとはどういうことか」を教えるためでした。 自分のことは少し棚に上げて、志賀内は生徒の皆さんに、こう伝えました。

「今、実践しているように、これからも『挨拶』など、 当たり前の誰でもできることを大人になるまで続けてください。 ABC。当たり前(A)のことを、バカ(B)になってちゃんと(C)やる。特別なことはいりません。 なぜなら、大人でも、当たり前のことができていない人が多いからです。 すると仕事が上手くゆく。人から好かれる。自然に出世してお金持ちになれます」

「挨拶」を愚直なまでに、とことんやり続けて、レクサス星が丘がナンバーワンになることに 大きな貢献を果たした警備員の早川さんこそが、その証明です。

きっと、品野中学の彼らは、どこで働いても「あなたから買いたい」「あなたと一緒に仕事がしたい」 と言われるような、トップビジネスパースンになれることでしょう。

◆志賀内の新刊「No.1 トヨタのおもてなし レクサス星が丘」 http://www.giveandgive.com/info/shiganai.html