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第1312号 ちょっといい話『「第6回言の葉大賞」・・・「言葉の力」を感じるとき2』

京都に柿本商事株式会社という会社があります。紙専門の商社です。
寺町通りで「紙司柿本」という小売店も経営しています。
偶然ですが、この店の大ファンで「かばんが重いよ~」と後悔するほど、
ハガキや便箋を買い込んだことがあります。
さて、柿本商事さんではCSRの一環として、
言の葉大賞というコンテストを開催しておられます。
「心温まる言葉、心にぐっと響く言葉、そのような伝えたい思いを、
紙にしたためご応募ください」と全国に呼び掛けられました。
「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動事務局が主催している
「たった一言で」コンテストと、大いに趣旨が重なります。
そこで、第六回言の葉大賞の入選作品から、一つ紹介させていただきます。

   *   *   *   *   *

入選 高校生部門 「勇気」 長野県千曲市 
長野県屋代南高等学校3年 伴さん 

私は小学校の時、毎週火曜日の六時間目の授業を受けず、
「言葉の教室」という所に通っていた。
発音の区別がつかない音を区別がつくようにするための場所だ。

私は「ち」と「き」の区別がうまくできず、
「地球」と「気球」を使い分けることができなかった。
頭では地球と発したいのに口では気球と発していることや、
真ん中の聞き取れない音を発していることも多くあった。

更には、「ぎゃ・ぎゅ・ぎょ」の音が
「にゃ・にゅ・にょ」となることもあった。
単音だと発することはできていたが、
「餃子」や「牛乳」等の発音になると発せなくなった。

それらの言葉を避けるようにして、
友達が発した言葉につなげていたことも多々あった。 うまく言葉を発せられなかったために、
いたずらを仕掛けてくる男子がいた。

小学校低学年にして、プールの水に顔をつけることができず
泳げなかった私を、無理やり頭を押さえつけて水の中にいれ、
私は溺れかけた。
嫌がらせを受け続ける中、一人の女の子が急に私に手紙をくれ、
その子とはそこから手紙の交換が始まった。
何度かやりとりしたある日の手紙には、私を励ます言葉が書かれていた。
『自分は自分しかいないんだからね!!』
その言葉は、私に勇気をくれた。
私が手紙を落としたことから、交換していたことが周囲に広まって、
手紙はそれで終わってしまったが、その子はその後も言葉をくれた。
その子にもらった最後の言葉が卒業文集に書かれていた言葉だ。
それが、『個性を大切に』だった。 この子に会えることが再びあるとしたら―。
その時には、「ありがとう」と伝えたい。

   *   *   *   *   *

切ないです。 辛いです。 他にもきっと、辛いことがたくさんあったでしょう。 でも、友達の手紙に支えられた。 いいなあ、友達って。素晴らしいなぁ、友達って。 そんな友達が自分には、いるだろうかと自問します。 「はい、います」 そう答えられます。 でも、自分は、そういう友達になれるだろうか。 返事に迷います。 ○入選作品集がお求めになれます   「「言葉の力」を感じるとき」Ⅰ・Ⅱ
【編】一般社団法人 【発行】言の葉協会京都柿本書房 http://www.kotonoha.or.jp/pub/