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第1738号 ほろほろ通信『守ってくれて ありがとう』志賀内泰弘

豊川市の清水秀雄さん(79)は、警察官のOBでつくる豊川警友会の仲間と二年半前からボランティア活動をしておられる。毎朝交差点に立ち、小・中学校の子どもたちが安全に横断できるように見守り「おはようございます」と声を掛ける。子どもたちも最初は戸惑っていたが、あいさつを返すようになった。

始めて五日目のこと。小学一、二年生くらいの女の子三人が立ち止まり「おじいちゃん、いつも守ってくれてありがとう」と言い、小さな草花を差し出して手のひらに載せてくれた。優しい気持ちが心に染みて思わず涙ぐんでしまった。その後も時々、花びらやモミジ、イチョウの葉っぱなどを持って来てくれた。負担をかけてはいけないと思い、気持ちを傷付けないように断り、代わりに握手をするようになった。

今年のバレンタインデーのこと。その三人の子がチョコレートをくれた。袋の中には、黄色いチョッキに腕章を着けて交差点に立つ清水さんの姿の絵が入っていた。「いつもありがとう」と書かれてあった。翌朝、「元気が出たよ」という手紙を書いて三人に手渡した。二本ずつの鉛筆を入れて。最近では、十数人の児童が「おはようございます」とともに握手や手のひらタッチをしていくという。

「子どもたちとの触れ合いのおかげで風邪一つひかず冬を乗り切れました。ドライバーはくれぐれも子どもたちを気遣って安全運転してほしい」と清水さん。「私たちが卒業するまでここに来てね」と言ってくれる子もいるという。

<中日新聞 掲載2008年5月18日>