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第1518号 ほろほろ通信『おかげさまで卒業できました』志賀内泰弘

平成28年6月5日付「ほろほろ通信」で、
豊橋市の杉浦浩子さん(46)の娘さんの
「防毒マスクで学校へ」というお話を紹介した。

高校生の娘さんは、化学物質過敏症という病気で、
衣服の柔軟剤の匂いなどに反応して頭痛と吐き気に襲われた。
何度も倒れ、学業を続けるのが困難になってしまった。

それでも、塗装業の人が使う防毒マスクをし、
帽子をかぶりウインドブレーカーを着て授業に臨んだ。
何より、大勢の先生や友達に手助けしてもらい感謝しているという話だ。

この春、「ほろほろ通信」宛に吉報が届いた。
「おかげさまで、高校を卒業できました」
という浩子さんの娘さんからの手紙だ。

三年生の六月以降、ますます症状が悪化し、食事を取ることもできず、
歩行困難になったが、それでも点滴治療を受けつつ頑張った。
パソコンのある教室に入ると、発作が出た。
多数のパソコンが同時に動いていると、体が反応してしまう。

そこで先生が一台だけノートパソコンを持って来て、
別の教室で補習をするなどの配慮をしてくれた。
だが、夏休み明けには家庭で
「退学した方がいいだろうか」
と相談するまでになった。

そんな中、小学生の時に担任だった先生からメッセージをもらった。

「私はつらいことがあると、この言葉を思い出します。
『No rain, no rainbow』
雨がなければ虹は見られない、という意味です。
病気は苦しいでしょうが、一日一日大切に暮らしてください」

浩子さんは、
「娘は、たくさんの人に支えられて高校を卒業できました。
そしてこの言葉に勇気づけられました。
今は自宅で少しばかり、ボランティアの点訳の勉強をしています。
みなさん、ありがとうございました」と話す。

<中日新聞掲載 2017年6月25日>