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| - 第 115 話 - 『クロネコヤマトの小倉さんの話』 |
前回、当メルマガで、
リッツ・カールトン・ホテル日本支社長の高野登さんの、
日ごろのプチ紳士ぶりについてお話しました。
そして、高野さんいわく、
「お客様に、最高のサービスを提供しようとすると、
日頃の生活が肝心です。ホテルマンの心の中に、
自然に人を喜ばせようという気持ちや、思いやりが育まれていないと、
「いざ」というときに行動にはできません。」
もちろん、この精神はどんな仕事にも共通することでしょう。
さて、そんな折、一冊の本に心を打たれました。
「やればわかる やればできる」小倉昌男著(講談社)です。
ご存じ、クロネコ宅急便の元・会長さんが、
社内報の巻頭コラム「とまり木」に長年書かれたものをまとめたものです。
この48ページにこんなエピソードが紹介されていました。
* * * * * * * *
「褒めていただける喜び」(一部抜粋)
小倉昌男
東京駅の前に、日本一の大きなブックセンターがあるが、
お手紙をくださったのはそこの常務さんである。
「去る三月二日小田急線代々木八幡駅の近くの井上病院での出来事でございます。
私が病院の玄関で靴を脱ぎスリッパを取ろうとした時、
隣りの方が自分で取ったスリッパを『どうぞ』と、
私の前にきちんと揃えて置かれたのであります。
今時このような心遣いをする方が、と思い、知り合いの者かとふと見ると、
グリーンのジャンパーの若者でありました。
貴社の社員さんと直感しましたが、
矢張り病院に荷物を届けに来られた貴社の方でありました。
私はこのような心暖まる親切に接し、驚きいった次第でございます。
とかく他人のことは我関せずの昨今、
胸にこみ上げるものを感じ、何と表現してよいやら感激いたしてしまいました。
無味乾燥の世の中に慈雨を得た喜びで、
良い意味の衝撃が今でも思い出すと心なごみ豊かな心地になります。
今後の私の人生に大きな光明となると信じております。本当に有難うございました」
私たちは、人が見ていようといまいと、
「スミマセン」「ドウゾ」「アリガトウ」という気持ちが、
いつも言葉や態度に表れる人になりたいと思う。
それは仕事のためだけでなく、自分の人生を豊かにするからである。
* * * * * * * *
小倉さんは、別の回のコラムで、こんなことも書かれておられます。
「運送という仕事は、早く、安く、確実にだけでは駄目で、
「親切」ということがなければ良いサービスとは言えない。
親切とは、相手の立場に立って、その要望を満たそうという姿勢である。
相手から要望がある前に、その気持ちを察して行動するのが、気働きである。」
そして、
「お客様だから親切に、身内だから不親切ではいけない。
いつでも、誰にでも親切心がなければ失格だと思う。
だから社員諸君に「小さな親切運動」に参加するよう、呼びかけたのだが。」
残念ながら、小倉さんは2005年に永眠されましたが、
もし、小倉さんが生きておられたら、すぐにでも飛んで行きたい気分でした。
そのスリッパの若者を紹介してくださいと。
1984年3月当時、初台営業所で働いておられた松本忠さんだそうです。
逢いたいなぁ。
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