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| - 第 104 話 - 『何かをするとき、見返りを求めちゃいけない』 |
「何かをするとき、見返りを求めちゃいけない」
志賀内泰弘
欽ちゃんこと、萩本欽一さんの編著
「欽言力」(日本文芸社)を読みました。
欽ちゃんが人生の中で得た五十の言葉が紹介されています。
その中の一つに目が止まりました。
「何かをするとき、見返りを求めちゃいけない」
です。
欽ちゃんが小学生のとき、
学校の帰りに八百屋さんの大八車を押してあげたら、
別れ際に、「坊主、ありがとな」
とりんごをくれたそうです。
「いいことをした」と思って母親にそのことを得意げに話したら、
「欽一、人さまからものをもらったら、
親切にはならないのよ。
そういうときは、きちっとお断りしなさい。
りんごをもらわないで押せば、
もっといい子だったのに」
と言われたというのです。
この本を読むと、
欽ちゃんの家は、家財道具を差し押さえられるくらい貧乏だったそうです。
それなのに、素晴らしいお母さんですね。
さらに、こんな話も。
欽ちゃんが3人の友だちと映画を見に行ったとき、
お金もないくせに全員の入場料を払ったことがあるそうです。
みんなが「萩本は貧乏」と知っています。
そのうちの一人が後に
「萩本がバイトしたお金で映画を見るのは申し訳ないと思ったけど、
ぐっと堪えたんだ。そうじゃないと、貧乏人扱いすることになるから」
と。
そいつは、いい奴で
ときどき自分の家に連れて行って
飯まで食べさせてくれたそうです。
「俺さ、お前が貧乏だから食わせてるんじゃないぞ。
うちのお袋は料理が好きだから、友だちにも食わしてやりたいと思って呼んだの。
だから負担に思うなよ」
と言って。
この二つのエピソードには、大きな共通点がありますね。
ほろっ、と泣けてきました。
さて、「プチ紳士を探せ!」運動は、
小さな小さな親切をしてくれた人を探して、
今度は、自分が他の場所で他の人に親切をして、
それをぐるぐると回すことで、
世の中を思いやりでいっぱいにしよう、
という運動です。
その根底にあるのは、「ギブアンドギブ」の精神です。
与えて与えて、見返りを期待しない心を養うこと。
欽ちゃんのこの言葉は、
「プチ紳士を探せ!」運動の趣旨を説明するのに、
実にわかりやすいお話です。
(今度から、講演の場で使わせていただこうかなぁ)
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