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『お元気で』
私はガイドヘルパーをしています。
障害のある利用者を車椅子で地下鉄に乗車した時の出来事です。
座席は満員でしたし、立ち客もかなり乗車していました。
私はなるべく人の邪魔にならない位置へ車椅子を誘導しましたが、
それでも座ってみえる女性客の旅行カバンが邪魔でした。
困っていると女性客がカバンに気がついて動かして、
私達に、
「どうぞ」
と笑顔で車椅子の位置を確保してもらいました。
それだけでも私たちは感謝の気持ちでうれしかったです。
そして、彼女達が栄で下車されました。その時
「お元気で。
体調に気をつけてください」
とやさしい言葉をもらいました。
嬉しかったです。
今どきの人達は、我先にと席を取られるのに、
なんと気の優しい人だなと感心しました。
私達の心もそれからは気持ちよくなり、
その日一日は今の世の中で、
こんな方が見えることに気が付き楽しい一日となりました
さっそく、恩送りをしたいなと思っています。
* * * *
(ここから編集長・志賀内泰弘)
「お元気で。体調に気をつけてください」
この台詞がなかなか出ないんですよね。
私もときおり、席を譲ったりヘルプしたりしますが、
ついつい周りの人たちの目が気になってしまい、
赤面して声が出なくなってしまうのです。
(なんだあの人、エエカッコして)
と思われているんじゃないかと思ったりして。
「行動」も大切ですが、ほんの一言にも大きな価値があります。
「たった一言」が人の心を優しくする。
そのたった一言も、プチ紳士・プチ淑女なのです。
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