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- 第 52 話 - 『募金の仕方』
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「僕のルール」
発展途上国では、ワクチンがないために
1日6000人の幼い命が失われている。
この事実を知った時、
何とかしなくては、と思いました。
そこで、投球一球で
ワクチンを10本。
勝利投手になれば20本。
子どもたちにワクチンを贈るという、
自分のルールを作りました。
昨シーズンは、3090球を投げ、
45770本のワクチンを贈ることができました。
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これを読んで、すぐに思い出したのは、
同じく野球界の、阪神タイガースの赤星憲広外野手のことです。
赤星選手は、俊足で知られ
5年連続セ・リーグ盗塁王に輝いています。
プロになる前には、JR東日本で働いていました。
その時、車椅子のお客さんが大変な思いをしているのを
目の当たりにしていたことが記憶に残っており、
プロ三年目の年から、
毎年、盗塁の数だけ、車椅子を贈ることを決めたいというのです。
2005年のシーズンまでで、合計二百台にもなったそうです。
この二つの話を知り、
二つの点に思わず拍手してしまいました。
一つは、「継続するコツ」についてです。
ボランティアは思ってはいても、なかなか続かないものです。
大きな災害があると、郵便局へ行って募金する人が増えます。
また、赤い羽根やNHKの歳末募金も、そのシーズン限りのものです。
いつも、誰もが温かい心を持っていることは間違いないのですが、
それを日常の生活の中で、継続するのは大変なことなのです。
和田選手も、赤星選手も、それを自分の仕事と密着させることで
継続しているのです。
そして、もう一つ。
その「ノルマ」というか「自分への約束」を課すことによって、
盗塁や投球の数を増やすという自己記録への挑戦の
モチベーションを上げることにも自然と貢献できているわけです。
「情けは他人のためならず」
これぞ、
ギブアンドギブの真髄ではないでしょうか。
実は、これは、別にスポーツ選手に限らず、
誰でもできることなのです。
たとえば、
「車の営業マンなら、一台売れたら、千円募金する」
「主婦なら、バーゲンで十円安く買えたら、1円寄付する」
など。
恥ずかしいお話ですが、
拙著「元気がでてくるいい話」グラフ社に、
こんな話をおさめています。
もう、読まれた方はすみませんが、
ここに転載させていただきます。
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「ボランティアは、まず自分にできることから」
「元気がでてくるいい話」グラフ社 志賀内泰弘著より
タブーかもしれない。でもあえて言おう。
街頭募金が好きではない。
よく道行く人に、「お願いしま〜す」と連呼しているアレである。
なんだか募金しないことが、罪のような気持ちになる。
それに、募金活動している人の、善意の自己満足のような気がしてならない。
自分が世の中のためになりたい、というボランティア精神を抱いたなら、
他人に「お金を出して」と求めるのではなく、
自分でできる範囲のことをやればいいのではないか。
さて、ある日小包が届いた。ボランティアに人生を捧げた、
尊敬する人物からである。
ダンボールを開けると、大きな募金用の空缶が一つ入っていた。
手紙には、
「社会福祉法人の寮を建てる寄付金を募っています」
と。心の師からの頼みごとだ。応えなくてはならない。
どこか喫茶店にでも置いてもらおう、と考えた。
そして、友人・知人の顔を思い浮かべた。
すると、妻が急に怒り出した。
「いつも言ってることと、やってることが違うじゃないの!」
お店に募金の空缶を置いてもらうことは、
街頭募金と同じだというのである。
ハッとした。恥かしかった。続けて妻が提案した。
「毎日、二人の財布の中から、50円以下の小銭を入れましょう」
「いいねぇ」
夫婦そろっての即決だった。
そうなのだ。家族で、自分たちの力で、
できる範囲のボランティアをしようというのだ。
実は、たった3万円貯めるのに、4ケ月もかかってしまった。
でも、思わぬ副産物があった。
毎日、毎日、コインを入れる度、困っている人の姿が思い浮かぶ。
そう、他人を思う気持ちを維持できるのだ。
日頃の生活に追われて、自分が幸せだということを忘れがちになる。
いまあることに感謝しなくなる。
空缶募金は、感謝の気持ちを蘇らせてくれた。
そして、ひいては他人に優しくなれる。
それにつけても、妻には頭が上がらない。
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